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なぜアスベスト除去工事が必要か?

アスベストは前項(STEP01:アスベストとは?)でお話しした通り、奇跡の鉱物として様々な用途に優れた性能を発揮する鉱物でしたが、なぜ使用禁止になったのでしょうか?

また、建物の解体工事の際にアスベスト調査と除去工事が法律で義務付けられているのはなのでしょうか?

 

それはアスベストに含まれる成分が人体にとって有害な物質を含んでいるからです。

 

 

アスベストの人体に与える有害性について

 

アスベストは石綿といわれる通り、その鉱物の成り立ちは繊維からできており、直径0.02-0.35μmで髪の毛の5000分の1程度とかなり微細です。そのため空気中に飛び散ると浮遊してしまい、人間の呼吸によって肺にまで吸い込まれてしまいます。アスベスト自体が丈夫で変化しにくい性質を持つことから、体内に吸い込まれた繊維は肺の中に溜まっていきその結果、肺の繊維が進み肺がんや悪性腫瘍などの病気を引き起こすことにつながっていきます。

 

 

 

 

アスベストが原因で発生する病気

 

アスベストを肺で吸引することが原因で発症する病気の例としては下記の病気があります。

その全てがアスベストを吸引後長い年月が経過して発症しています。

 

・石綿肺(アスベスト肺)

石綿肺(アスベスト肺)はアスベストの吸引によって肺が繊維化してしまう病気で、肺繊維症(じん肺)という病気の中の一つとして区分されます。その特徴としては、潜伏期間が長く、15〜20年といわれています。アスベストを吸引する環境にある職業などで10年以上働いた人に起こるといわれています。

 

・肺がん

アスベストと肺がんの因果関係に関しては完全に解明されていません。アスベストを吸い込んでから肺がん発症までに15年以上の潜伏期間がありますが、アスベストを吸引した量が多いほど肺がんの発生率が高いことが知られています。

アスベストの繊維が肺細胞に取り込まれ、物理的刺激により肺がんが発生するともいわれています。

 

 

・悪性中皮腫

肺を取り囲む胸膜、胃や肝臓などの臓器を囲む腹膜、心臓や血管を覆う心膜などにできる悪性の腫瘍のことで、潜伏期間は20〜50年といわれています。若年時にアスベストを吸い込んだほうが悪性中皮腫が発症しやすいことがわかっています。

 

そのほかにも、良性石綿胸水やびまん性胸膜肥厚などもあります。

アスベスが関わるどの病気も潜伏期間が長く発見しにくいのが特徴です。

 

 

いかがでしたか?

古い建築物などにはアスベストを使用した建材が多いことから、解体工事の際にアスベストが飛散しないように、除去工事を行ってから建物の解体工事を行わなくてはいけません。

 

アスベスト除去工事をしない場合、解体に携わった人だけでなく、近隣の住民にまでアスベストの吸引被害を被ることがあります。そのような被害が起きないようにアスベスト含有建材の使用を法律で禁止し、解体工事におけるアスベスト調査が義務付けられるようになりました。

 

あなたも解体工事を依頼する際にはアスベスト調査も行わないとけないので、ぜひ本サイトで情報収集してみてはいかがでしょうか?

 

 

次は「アスベスト建材にはどういったものがあるか?」をまとめてみました。

 

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