解体工事の流れとは?業者選定から事前準備編
解体工事は初めて経験する方にとって、どう進めていけばよいのかであったり、注意点などが分からないことが多いですよね。実際に工事に着手する前に、いくつかの申請や手続きが必要になることが一般的です。
通常、解体工事に必要な申請や手続きは、解体業者が担当することが多いです。しかし、申請を怠った業者に依頼してしまうと、工事に支障が生じるだけでなく、施主自身が罰則に直面する可能性もあります。
今回は解体工事の流れについて業者選定から事前準備までを詳しくご紹介。
依頼する際のポイントや、信頼できる解体業者の選び方についてご紹介します。
事前準備が終わった後の解体工事の流れは別記事で紹介していますので、合わせて確認してみてくださいね。
Contents
1:業者の探し(見積もり依頼)
解体工事に取り組む際、まず初めに工事を依頼する業者探しを行いましょう。
・業者探しの方法
1:不動産会社に相談する
不動産会社には解体業者との取引実績がある場合が多く、おすすめの業者を紹介してもらうことができます。
2:ネットで業者を検索する
ネットで解体業者を検索することができます。口コミや評価を確認して、信頼できる業者を選びましょう。
3:一括見積もりサイトを利用する
一括見積もりサイトを利用すると、複数の業者から見積もりを取ることができます。比較検討して、最適な業者を選びましょう。
4:解体工事の専門誌を参考にする
解体工事の専門誌には、おすすめの業者が紹介されている場合があります。解体工事に詳しい人に相談して、専門誌を探すと良いでしょう。
・解体業者を選定するポイント
解体業者を選定する際には、以下のポイントに注意しましょう。
・建物の解体工事に特化した専門業者であること
・会社や担当者に迅速に連絡が取れること
・必要な許認可を取得しており、適切な保険に加入していること
・見積もり内容が明確でわかりやすく、親切な対応をしてくれること
・相場から極端にかけ離れた坪単価を提示していないこと
・解体工事契約を口頭だけでなく、書面でも説明してくれること
これらのポイントをチェックすることで、信頼できる解体業者を選定することができます。
解体業者選びについての詳しい解説はこちら
2:見積もりの確認
提示された見積もりについては、単に総額だけでなく、工事の詳細についても確認するようにしましょう。見積もりが出てきた時点で、依頼していない工事が含まれていないか、必要な工事が含まれているか、廃棄物の処理についても適切に考慮されているかなどを確認する必要があります。
業者の選定には人それぞれ重視するポイントがあると思いますが、最低限クリアしているべきポイントは2つあります。それは、十分な実績を持っていることと、解体の資格や許可を保有していることです。
また、基本的には相見積もりを取ると思いますので、その際には、どれくらいの費用がかかるのか、担当者が信頼できる人かどうか、工事を依頼した人からの評価はどうかなどを総合的に判断することが大切です。
3:解体業者の決定
業者の選定が完了し、見積もりの確認も終わったら、本契約に移ります。
通常の流れですと、契約書が作成され、内容を確認してから署名して契約が成立します。支払いに関しては、契約書に明記された内容が適用されるため、あらかじめ確認し、変更したい場合には契約成立前に交渉することが重要です。
もしトラブルが生じた場合には、契約書に記載された内容が優先されるため、注意深く確認することはもちろんですが、工事が完了するまで保管しておくことが必要です。
4:施工業者による申請書類の提出
工事を行う前には、建設リサイクル法の申請や道路使用許可申請、騒音、振動届出、歩道占有届出など、必要に応じてさまざまな申請が必要です。
申請には受理までに時間がかかることがあるため、工事開始の2週間前には申請を行うことが望ましいです。
また、2022年(令和4年)4月1日にアスベスト関連法令の改正実施が行われたことにより、施工業者は、一定規模の解体や改修工事において、アスベスト含有の有無に関わらず、事前調査の結果を報告しなければいけないことも覚えておきましょう。
これらの申請は、工事業者が代理で行う場合もありますが、申請が不十分だと後で問題が発生する可能性があるため、しっかりと申請を行うように工事業者に依頼する前に確認することをお勧めします。
5:事前準備
解体工事が始まる前には、準備すべきことがいくつかあります。これらの準備を怠ると、工事開始が遅れるだけでなく、追加費用がかかったり、近隣トラブルが発生したりする可能性があるため、事前に計画を立てて下記のような準備をしてください。
・不用品の処分
解体工事によって出る不用品(建材、家具、家電、その他のゴミ)を事前に処分しておく必要があります。不用品の処分には、自治体のごみ収集やリサイクルセンターへの持ち込み、不用品回収業者の利用などがあります。また、処分するものによっては特別な手続きが必要な場合もあるので、事前に調べておくことが大切です。
・ライフラインの撤去依頼と申請
解体工事を行う前には、ライフラインの撤去や停止手続きが必要です。具体的には、電気・ガス・インターネットなどのサービスに関する手続きがあります。これらの手続きには、各公共事業者に対して撤去依頼を出すことや停止申請を行うことが含まれます。
この時、水道は停止する必要はありません。
また、解体工事を行う前には、建築物に接続された各種の設備に関する手続きも必要です。例えば、電話回線や有線テレビの回線などです。これらの設備については、回線提供事業者に対して撤去依頼や停止申請を行う必要があります。
・近隣への挨拶
解体工事によっては、近隣住民に影響が出ることがあります。例えば、建物の崩壊音や振動、道路の通行規制、騒音や粉塵の発生などです。
これらの影響を最小限に抑えるためにも、工事前に近隣住民に挨拶をすることが望ましいです。
挨拶の内容としては、工事の概要や期間、工事中における近隣への影響について説明することが一般的です。また、近隣住民の意見や要望を聞き入れることも大切です。
工事前には、挨拶のタイミングや方法なども検討しておくと良いでしょう。
まとめ
本記事では、解体工事における業者選定から事前準備までの流れを解説していきました。
解体工事を行うには、事前準備をしっかり行うことが大事ということがわかりました。
事前準備が終わった後の解体工事の流れは別記事で紹介しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。