解体工事豆知識

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アスベスト解体工事とは?危険を伴う理由と注意点

アスベスト解体工事は、アスベストを含んだ建材を取り除く作業のことです。アスベストはかつて建築材料や断熱材、防音材などとして広く使用されていましたが、その後の調査によって健康被害があることが判明し、現在では禁止されています。

アスベスト解体工事は、そのような危険物質を安全に取り除くための作業ですが、その作業には多くの危険が伴います。

本記事では、アスベスト解体工事について解説します。

危険性と注意点についても記述しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

アスベスト解体工事とは

アスベスト解体工事とは、アスベスト(石綿)を含む建材を取り除く作業のことです。

アスベストは、建築物や船舶、自動車などのさまざまな製品に使用されていましたが、その健康被害が明らかになり、日本でアスベストの使用が禁止されました。

しかし、それ以前に建てられた建物には未だにアスベストが使用されており、老朽化によってアスベストが繊維状になって周囲に飛散する恐れがあります。そのため、アスベスト解体工事が必要になります。

また、建物の解体やリノベーションにおいても、アスベストを含む建材が使用されている場合は、解体作業が必要になります。

 

アスベストの健康被害について

アスベストは、建築物や船舶、自動車などの製造において広く使用されていた繊維状の鉱物質です。アスベストには、熱や化学薬品に対する耐性があるため、断熱材や耐火材、強度を持たせるための添加剤として使用されていました。

しかし、アスベストには呼吸器系に重大な健康被害をもたらす可能性があります。アスベスト繊維が吸入されると、肺胞に入り込み、そこから体内に吸収されると考えられています。アスベストの一部は咳や痰とともに排出されますが、アスベスト繊維は強靭で変化しないため、体内に長期間留まる可能性があります。このようなアスベスト繊維が肺に蓄積されると、肺の繊維化や肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こす可能性があります。つまり、アスベストは健康に悪影響を与える危険物質であり、取り扱いには注意が必要です。

このようなアスベストの健康被害を防ぐため、アスベスト含有物質を取り払うアスベスト解体工事が行われています。

 

アスベスト解体作業に伴う危険性

アスベスト解体作業は、アスベストが発散し、作業員の健康被害を引き起こす危険性があるため、高い注意が必要です。以下に、アスベスト解体作業に伴う主な危険性を2つ紹介します。

 

・アスベスト繊維の吸入による健康被害

アスベスト繊維は非常に微細で、吸入すると肺に侵入し、肺がんや中皮腫などの病気を引き起こす可能性があります。作業員は専用の防護マスクや防護服を着用することが求められます。

 

・アスベスト繊維の飛散による環境汚染

アスベスト繊維は、作業中に発生し、周囲に飛散することがあります。これにより、作業現場の環境が汚染され、周辺住民に健康被害を与える可能性があります。そのため、作業現場周辺には適切な防護措置が必要です。

 

アスベスト解体作業の注意点

アスベスト解体作業においては、以下のような注意点があります。

 

・建物の築年数を確認する

アスベストは1975年以前に建設された建物に多く使用されていました。そのため、建物の築年数を確認し、1975年以前に建設された場合は、アスベストが使用されている可能性が高いため、取り扱いに注意する必要があります。

 

・使われやすい場所に注意する

アスベストは、建物の屋根や壁、天井などに使用されていることが多いため、これらの場所に注意が必要です。また、アスベストが使用されている場所は、そのままにしておいては危険なため、早期の除去が必要となります。

 

・建材の商品名にアスベストがないか確認する

アスベストが使用されている建材は、商品名にアスベストと記載されていることがあります。そのため、建材の商品名を確認し、アスベストが使用されている可能性がある場合は、専門業者に相談する必要があります。

 

・専用の防護服や防護マスクを着用して作業に取り掛かる

アスベスト解体作業は、アスベストの繊維が舞い上がるため、作業者は専用の防護服や防護マスクを着用する必要があります。また、作業現場の周囲には立ち入り禁止の看板を設置し、作業中は周囲の人々の健康にも注意する必要があります。

 

アスベスト解体工事に必要な資格

アスベスト解体工事に必要な資格として、「石綿取扱作業従事者」と「石綿作業主任者」の2つがあります。

「石綿取扱作業従事者」はアスベストを取り扱うための専門資格であり、特別な教育を受けていない場合、作業関係者以外は現場に入ることはできません。

一方、「石綿作業主任者」は、アスベスト解体作業を安全に行うために必要な資格であり、厚生労働省によって認定された国家資格です。

石綿作業主任者の管理なしには、アスベスト解体作業を行うことができません。

 

まとめ

本記事では、アスベスト解体工事について詳しく解説をしました。

アスベスト解体には危険が伴うので、注意点に気をつけながら、必ず資格所有者が行う必要があります。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

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