建物の解体にかかる費用は、どのような要素によって決まるのかご存じでしょうか？

実際、建物の解体に伴う費用がどのくらいかかるのか気になる方も多いと思います。

本記事では、解体工事に関わる費用の決め方や内訳、料金相場についてご紹介します。

解体工事を検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。

 

解体工事費用の決め方

本項では、解体工事にかかる費用の決め方と、費用に影響する４つの要素について紹介します。

解体工事にかかる費用は、建物の広さと構造、解体時に出る廃材の処理費用、そして建物の立地条件、業者選定が影響を与えます。

詳しく解説していきます。

 

・建物の規模

解体する建物の広さや大きさなどの規模は、必要な作業量や時間に影響するため、費用が大きく変わります。広さが大きいほど、解体にかかる人件費や資材費も大きくなります。

 

・建物の構造

解体する建物の構造・種類も費用に影響します。例えば、木造の場合は、強度が低いため解体工事費用は比較的安価になり、1坪当たりの解体工事費用は約3万円から5万円程度になります。一方、鉄筋コンクリート造りの建物の場合は建物の強度が高いため、やや解体工事費用は高くなり、1坪当たり約6万円から8万円程度になってしまいます。

 

・廃材

解体工事を行うと、建物から発生した廃材を産業廃棄物やリサイクル素材として処理する必要があります。この廃材の量が多いほど、分別処理の費用も高くなります。また、廃材を運搬するためのトラック台数が多くなれば、その分解体工事の費用も高くなってしまいます。

したがって、解体工事を行う場合には、廃材の量にも注意して、費用の見積もりを行う必要があります。

 

・立地

建物の立地条件も解体費用に関係します。

人が密集した住宅街での解体作業では、重機が入れない場合があるため、解体作業員の人数を増やして手作業での解体作業になります。その結果、人件費が高くなり、解体工事費用が増大します。

また、解体現場にアクセスするために、仮設道路を設置する必要がある場合もあり、これにかかる費用も解体工事費用に加算されます。

建物の立地条件は解体費用に影響を与える重要な要素です。

 

解体工事費用の内訳

解体工事の費用は主に以下のような項目があります。

・人件費

・重機使用費

・養生費

・廃棄物処分費

・整地費

・付帯工事費

詳しく解説していきます。

 

・人件費

解体工事に関連する費用の中で、最も直接的にかかわるのが解体人件費です。解体作業には、現場で作業を行う人員、重機を操作するオペレーター、そして産業廃棄物を運搬する人員が必要となります。そのため、これらの人員の人件費が費用の一部を占めます。

人件費は1日あたりで計算され、作業内容によって1人1日当たり1万円から1.5万円程度が相場となっています。

また、立地条件によっては、解体作業中に交通誘導員や警備員を配置する必要がある場合があり、その分の人件費もかかることになります。

 

・重機使用費

解体工事にかかる費用の一部に、重機使用料が含まれます。解体作業は全て人力で行うわけではなく、建物の構造に合わせて重機を使用することがあります。特に基礎部分を解体する際には重機が必要不可欠であり、また建材を裁断する際にも重機が使用されることがあります。

必要な重機は一般的にレンタルされ、解体工事に使用されます。そのため、重機のレンタル日数に応じた重機使用料が必要になります。

 

・養生費

養生費には、足場や防音・防塵用のシートを設置する費用、重機が入るための敷き鉄板を設置する費用、仮囲いゲートを設置する費用、そして仮設水道・電気を用意する費用などが含まれます。

養生工事は、近隣に迷惑をかけずに工事を行うために不可欠であり、また解体工事を安全に進めるためにも重要な工程です。

 

・廃棄物処分費

建物が解体された後、出た廃材を処分するために必要な費用です。この廃材は産業廃棄物となり、一般家庭のごみとして処理することはできません。

適切に産業廃棄物として分別し、最終的には処分場に運搬する必要があります。そのためには適切な証明も必要であり、産業廃棄物処分費用は高額になることがあります。

 

・整地費

建物を解体した後に残った更地を平らに整える作業にかかる費用を指します。解体工事が終わった状態の不整地では、その土地を有効活用することはできません。

更地になった土地を有効活用するためには、敷地を整えておく必要があります。一般的には、簡易的な整地をする粗仕上げや、砂利を敷いた砂利整地などの整地方法があります。

 

・付帯工事費

建物解体や建築工事の際に、本体の工事以外に必要な追加的な工事や設備の取り付け、環境整備などの作業を指します。

具体的には、足場設置や防犯カメラ設置、仮設トイレ・水道の設置などがあります。付帯工事は、安全性や環境保護などを確保するために必要な工程であり、建物解体や建築工事において欠かすことのできない重要な作業です。

付帯工事について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください

 

解体工事費用の相場について

解体工事費用の相場は以下のような目安になります。

・木造の場合

３万～５万円/坪

・鉄骨造の場合

４万～６万円/坪

・RC造の場合

６万～８万円/坪

なお、これらはあくまで一例ですので、複数の業者にきっちり現場を見てもらい見積もりを取るようにしましょう。

 

まとめ

本記事では、解体工事に関わる費用の決め方や内訳、料金相場についてご紹介しました。

ぜひ参考にしてみてくださいね。