解体工事の基礎！主な解体工事の種類って？

2022/08/17 解体工事について

解体工事とは、建物や構造物を解体することを指します。例えば、「更地にして土地を売却したい」「建物の一部を取り壊して減築したい」「店舗を閉鎖するため内装を解体する必要がある」など、最終的にどのような状態にしたいかによって、最適な解体工事を選択することができます。

まずは、所有する建物にどのような解体工事が必要かを把握することが大切です。それぞれの解体工事の種類について説明していきます。

本記事では、解体工事の種類について解決していきます。

Contents

1 建物を全て解体する場合
- 1.1 ・部分解体
2 建物の一部を解体する場合
- 2.1 ・はつり工事
3 建物の内装を解体する場合
4 まとめ

建物を全て解体する場合

建物を全て取り除く解体工事は、土地を売却する場合や新築の建て替えをする際に必要になる場合があります。この種類の解体工事では、敷地内にある建物を全て解体することになります。更地にする必要がある場合は、建物だけでなく、樹木やブロック塀など敷地内の全ての物を撤去する必要があります。

解体の種類としては下記方法があります。

・部分解体（廃材を品目ごとに分別しながら解体する方法）

・ミンチ解体（廃材を品目ごとに分別せずに解体する方法）

しかし、ミンチ解体に関しては、近年、廃材の増加により処分場がひっ迫してきていることから、建築リサイクル法により禁止がされているので、今回は部分解体について詳しく解説します。

・部分解体

近年では、リサイクルを促進するために、一定規模以上の建物を解体する際には廃材を品目ごとに分別しながら解体する手法が一般的になっています。この手法を「分別解体」と呼びます。

建設リサイクル法によって、廃材はコンクリート、アスファルト、木材などに分類されます。現在、分別解体は主流の解体方法であり、周囲に足場を組んで建材ごとに廃材を分別しながら作業を行うため、工期が長くなる傾向がありますが、廃材を効率的にリサイクルできるという特徴があります。

ただし、廃材の処分については適切な処理記録が必要であり、施工業者が違法行為を行った場合には、施主に責任が問われることもあるため、注意が必要です。

建物の一部を解体する場合

ライフスタイルの変化が理由で減築を検討する場合や、長屋の切り離し工事など、建物の一部だけを解体するケースがあります。一部解体の手順は、まず、解体する建物の一部を取り壊し、取り壊しが完了したら、残った建物に新たな外壁を取り付けます。

コンクリートを砕いたり、削ったり、穴を開けたりすることを「はつり工事」と言います。

・はつり工事

はつり工事とは、建物の構造体に負荷をかけずに、壁を取り外すことで、部屋の間取りを変更する工事のことです。具体的には、建物の壁に振動を与えないように、特殊なはつり棒やボルトを使って、壁と床・天井を分離することで、壁を取り外すことができます。

この方法は、建物の構造体を残しながら間取りを変更できるため、比較的簡単かつ低コストで行うことができます。ただし、壁と床・天井を分離するために、床や天井の一部を切り取る必要があるため、施工には専門知識と技術が必要とされます。

建物の内装を解体する場合

店舗を閉鎖したり、リフォームやリノベーションが必要な場合、建物の内装だけを解体することがあります。内装解体には、どこまで解体するかによって、「内装解体」「スケルトン仕上げ」「現状回復」などの細かい分類があります。

・内装解体

内装解体とは、建物の内装部分（壁、床、天井、設備機器など）を解体する工事のことです。内装解体は、リフォームやリノベーション、建物の再利用や内装の更新などの目的で行われます。内装解体によって、新しい内装材料の取り付けや、新しい設備機器の設置が可能になり、建物の機能や見た目を改善することができます。また、老朽化や汚損などで劣化した内装部分を撤去することで、建物の耐久性や衛生面の向上にもつながります。